「らっしゃいらっしゃーい!」威勢のいい掛け声をあげておりますのはゴッグ。緑あふれるフロンティアコロニーの緑地公園で露店を開いて何やら商売をしている模様です。


其処へ通りかかりましたのはゲルググでございます。「よう、ここは何売ってるんだい?」
「カニですよカニ。兄さんお一ついかがですか?」
「珍しい物売ってるな。よし、一つ貰おうか。で、カニは何処にあるんだよ?」
「ちょっと待っててね連れて来るから。」


「カニカニカニカニ」
「どひゃー!何だこりゃ!?」さすがにビックリのゲルググであります。
「何って、カニだよカニ。」
「大丈夫かよ?露店のカニって弱いからすぐ死んじまうって話だぞ。」

「何言ってるんだ、ウチのカニは強いよ。試してみるかい?」
「ガニーッ!」ドゴッ!
「ぐふっ!!」ズゴック・・・もといカニの攻撃がゲルググのボディにヒット!これは効いた!!

「カニカニカニカニ〜!」
「どうだい!ウチのカニは強いだろう!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

返事がありません。ゲルググ、完全にのびております。


「やれやれ、昨日はえらい目にあったぜ・・・」
「らっしゃいらっしゃーい!」
「なんだ、またお前か。もうカニは要らないからな。」
「違うよ、今日はミドリガメだよミドリガメ。かわいいよ!一匹どうだい?」
「ミドリガメか。それなら一匹もらおうか。」
「まいどあり〜!ちょっと待っててね。」
 

「ヘイお待ち!」
「カメカメカメカメ〜」
「ギャーッ!
これのどこがカメだ〜!?
どうやらこのフロンティアコロニーではまともなカニやカメは拝めそうにありません。困ったもんですねえ。


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続く