人造人間ハカイダー ディレクターズカット版


ハカイダーは言うまでも無く、かつて人造人間キカイダーの名悪役として絶大な人気を博したキャラクターです。
本作はそのハカイダーを主人公にし、雨宮慶太が監督を担当したリメイク版とも言える物で、どちらかといえばマニア向けです。
60分の上映時間で劇場公開もされましたが、本作はそれに未公開シーンを加えた完全版としてビデオで発売された物です。
ストーリーはどこぞの監獄で眠っていたハカイダーが再び目覚め、独裁者の支配するジーザスタウンに乗り込むというもので、特に難しいヒネリなんかはありませんが、マニアには十分楽しめる内容になっています。


冒頭、監獄跡に潜入する怪しい男達。最奥部で鎖に繋がれた青年を発見しますが、目覚めた青年・リョウ(岸本祐二)はなんとハカイダーに変身し、男達を瞬殺し、同じように鎖に繋がれていた愛車にまたがって外の世界に旅立ちます。
甦る破壊神
所変わってジーザスタウンの郊外の廃墟では、逃亡者と思しき男が警官隊の執拗な追撃を受け、観念して自殺を図りますが、突如突入してきた銀色のロボットに制止されます。
命は大事にしよう!
「例え犯罪者といえど、命は尊重しなければならない!私の名はミカエル。法と秩序を護る者・・・」
脆いゲート
そして夕刻、オッサン一人しか見張りのいない国境の検問所を突破したハカイダーはジーザスタウンに向けてまっしぐらにひた走ります。
メインゲートを閉ざし、砲台から攻撃を加えて迎撃する守備隊でしたが、ハカイダーはあっさり突破。
ジーザスタウンは地上の楽園だ
セリフ棒読みでジーザスタウンの設立3周年を祝っていた独裁者・グルジエフ(本田恭章)重武装兵の出動を命じます。余談ですが、この男、何故か鳥のミイラを左肩に飾ってます。
私は囚われの妖精なの〜
同じ頃、鎖に繋がれ、怪物に襲われそうになった自分を助けた黒騎士の夢を見ていた反政府ゲリラの少女・カオル(宝生舞)は仲間と共に政府軍の現金輸送車を襲撃し、まんまと大金の強奪に成功しますが、逃げる途中で重武装兵を蹴散らしながら進撃してきたハカイダーと鉢合せしてしまいます。ハカイダーに夢の中で見た黒騎士のイメージを重ね合わせるカオル。
どかーん!
強力な大砲を備えた装甲車(?)の攻撃に危機に陥ったかに見えたハカイダーでしたが、ハカイダーショット一発であっさり逆転。が、が、さすがに大ダメージを負ったハカイダーはカオル達に助けられてその場を脱出します。
言動不一致な人
死屍累々の現場にやってきたミカエル。眼を見開いて死んだ兵士の眼を閉じた後、辛うじて生き残った部下を「何故死ななかった?戦って死んでこそ、私の部下の資格がある!」といっていきなり殺してしまいます。
命尊重してないぞ!アンタ。
ムシャムシャ
ゲリラ達のアジトでリョウの姿になって自己修復に勤しむハカイダー。ロボットの彼にパンとスープを勧めるカオルを笑う仲間の目の前でこれ見よがしに食って見せ(でも一口だけ)、カオルの腰についた鈴に興味を示します。
彼にジーザスタウンの現状を訴え、力を貸して欲しいと懇願するカオル。しかし、彼女の仲間達はハカイダーにあからさまに嫌悪感と警戒感を抱き、彼女に反対します。

ジーザスタウンはグルジエフの率いる元老院に支配されていて、戦乱と貧困にあえぐ世界の中にあって、それなりの秩序と平和を保っているようですが、彼に反抗する者、反抗する可能性のある者は捕らえられ、脳にチップを埋め込まれてパーにされてしまうとのこと。パーにされた後はグルジエフが面倒を見ているようですが、そういえば重武装兵が動き出す時、頭からコードが繋がっていました。あるいはこの後、重武装兵に改造されるのかもしれません。
えらいもんつくっちゃってさあ・・
元老院では、グルジエフがミカエルにハカイダーを作らせたのは自分だと打ち明けていました。しかし、強力すぎて制御できず、廃棄処分寸前に数人の科学者達が彼をどこかに隠したとのこと。改めてハカイダーを総力を挙げて抹殺するよう命じるグルジエフ。

偽りの平和に彩られたジーザスタウンを救うために力を貸してくれと尚も懇願するカオル。しかし、彼女の仲間達は奪った金を元手にした好き勝手な夢を語るばかりで彼女を苛立たせます。そんな彼等を「お前達も醜い!」と糾弾するハカイダー。
意外と強いぞ重武装兵
そこに重武装兵に急襲され、瞬く間に皆殺しにされる反政府ゲリラの面々。ハカイダーも修復が不完全だったのか、あるいはパンとスープに当たって体調を崩していたのか、サブマシンガンとバズーカ砲の集中攻撃を受け、アジトの外に吹っ飛ばされてしまいます。
負傷しながらも辛うじて生き残ったカオルもミカエルに瀕死の重傷を負わされ、戦おうともせず無関心を装う住民達に憤りながら街を彷徨います。倒れそうになるところをピンピンしていたハカイダーに抱きとめられた彼女はハカイダーに頼んで彼女のお気に入りの河原に連れて行ってもらい、将来の夢=フツーのお嫁さんを語って静かに息を引き取るカオル。
少女漫画入ってます
カオルの形見の鈴を腰につけ、元老院に殴り込みをかけるハカイダー。メインコンピューターをハカイダーショット一発でブチ壊し、セキュリティユニットと重武装兵の95%を無力化してしまいます。こうなったら生き残った重武装兵など敵ではありません。途中で投獄された人々を助けたりしながら最上階のグルジエフの部屋に到達し、ミカエルと対峙するハカイダー。
やはり強いハカイダー
ミ「私は正義!秩序を護る者!正義の名の下にお前を処刑する!」
ハ「確かに、貴様が正義なら、俺は・・・悪だ!
激しく殴りあうハカイダーとミカエル。しかし、ハカイダーの失敗を活かして造られたミカエルは強敵でした。次第に追い込まれ、ハカイダーショットの弾も抜かれてしまうハカイダー。
しかし彼にはまだ切り札がありました
腕に仕込んだハカイダーショットに拾った弾を装填してミカエルの右腕を吹っ飛ばすハカイダー。形勢逆転し、ミカエルの背中の羽を引きちぎり、首を引っこ抜くハカイダー。
隠し玉その1
直後、グルジエフが現れて人民は花のように無抵抗でなければならないという持論を展開し、ハカイダーを懐柔しようとします。しかし、彼が応じるわけはありません。
「所詮お前は失敗作だ!」といって何かのスイッチを入れるグルジエフ。いきなり背後から襲いかかるモンスターミカエル(名前知らないので仮称)。
隠し玉その2
圧倒的な巨躯と禍々しい姿にさすがにビックリのハカイダー。巨砲をぶっ放し、ハカイダーの右腕を吹っ飛ばす顔がキカイダーになったモンスターミカエル。
このまま成す術も無くスクラップにされると思われたハカイダーでしたが、彼にはまだ切り札がありました。胸から破壊砲をせり出し、モンスターミカエルにゼロ距離射撃を敢行するハカイダー。バラバラに吹っ飛ぶミカエル。ついでにグルジエフもブッ殺し、ジーザスタウンを後にするハカイダー。その腰でカオルの形見の鈴がチリンと鳴りました。
キカイダーの最期



おまけというか、エンディングの後で収録されてました。



よくわからんのでノーコメント(・ω・)フガ

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