シュヴァルツシルトW 翳る銀河
工画堂の傑作シミュレーションの4作目



本作は1993年に発売され、その後WIN98版、そして今回Vと同梱でXP対応版として発売されたものです。初めて本作をプレイした当時は「信長の野望」や「三国志」とは毛色の違った内容が新鮮でした。なにせ「敵国の大名や君主を全部滅ぼせば天下統一」という生易しいものではなく、「自国以外の国を出来るだけ多く味方に付ける」ようにしないと到底クリアできなかったからです。
あと「信長の野望」や「三国志」の大名や君主に当たる国家元首に美人が多かったのも買った動機の1つかもと
(ノ´∀`*)

ストーリー
人類が太陽系から宇宙に雄飛して数千年、その間に2度の銀河帝国が樹立され、それが崩壊してから現在では八強国と呼ばれる八つの大国家とその他の無数の小国家群で銀河系は形成されていた。その中でも銀河系中心部に位置するバルディス星系は中心部が6つの閉鎖要塞に囲まれたバウストクルツと呼ばれる封印宙域のある特殊な星系で、その閉鎖要塞を封印守国と呼ばれる国々が守っていた。その一つ、ヤングリーフ公国の元首、クレア=ヤングリーフは第2次銀河帝国の始皇帝・クレアの生まれ変わりである光の真王と言われ、また銀河各地でも彼に使える108人の光の戦士たちが覚醒を始めていた・・・
そして封印守国の一つ、ウルカフィに隣国の軍事国家レビルレントが侵略の手を伸ばし始めた所から物語は始まる。


国家
戦艦



リプレイ日記
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章


開発について

このゲームでは戦艦等の兵器や軍事技術の開発を進めながら戦闘と外交もこなさなければならないので、優先順位を決めることが重要です。個人的な意見ですが重要度は・・・
@跳躍質量限界と艦隊制御機能・・・配備できる艦艇数がこれで決定します。
A空母、対地攻撃艦等の戦闘艦艇・・・敵より劣る兵器ではいつまでたっても勝てません。
B戦闘衛星、軌道砲・・・駐留艦隊を置くことである程度補えます。
C要塞・・・必要になる機会はむしろ少ないでしょう。




艦隊編成と戦闘について

このゲームではどれだけ領土が拡大しても最大で6個艦隊しか編成できず、また1個艦隊につき最大10隻しか配備できません。 なので艦隊編成は良く考えて行う必要があります。

お勧めは旗艦を空母にして攻撃目標を敵旗艦(1番艦)にすることです。

第1〜第4艦隊は対艦隊戦闘用の編成にして対艦隊攻撃の能力が高いか、オールマイティの司令官を任命し、残る2艦隊を対惑星用の編成にすると良いでしょう。
また、戦闘で旗艦が撃破された場合、司令官が負傷することがあります。その場合復帰するのに10数ターンかかるので負けそうになったら退却するのも一つの手です。

このゲームでの戦闘は大きく分けて3種類になります。

艦隊戦・・・敵艦隊を全滅させるか敵旗艦を撃破したらこちらの勝ちなので旗艦の空母には防御指示を出しておいて艦載機で敵旗艦を攻撃するのが良いでしょう。他の艦も敵旗艦を集中攻撃させて撤退に追い込むのが理想的です。指揮をAIに委託すると無理な攻撃で大損害を被るので面倒でも小まめに指示を行うなうようにしましょう。

要塞戦・・・敵要塞への攻撃なので対地攻撃艦が適任です。要塞攻撃の能力が高い司令官を起用しましょう。また、要塞はダメージを回復することができないので自軍の要塞が攻められそうなら要塞防御のスキルの高い司令官に艦隊を与えて駐屯させておく必要があります。

対惑星戦・・・敵衛星と軌道砲がそれぞれ4つづつ配備されています。序盤では通常艦隊で衛星を破壊し、その後対地攻撃艦中心の艦隊で軌道砲を一掃するという2段構えの戦法が効果的です。当然対惑星攻撃の能力が高い司令官が適任です。自軍の惑星が攻められた場合、防御衛星と軌道砲を4つずつ配備し、惑星防御のスキル高い司令官に艦隊を与えて駐屯させておけば大概撃退できます。



外交と条約について


主人公たるクレアは敵国と戦いながら他国との外交折衝もしなければならないという非常に面倒な立場にいます。基本的には対象となる国に資金か資源の援助を行って印象値を上げ、最終的には安保同盟を締結して自陣営に加えるというのが目標になります。勿論敵側も同じように援助を行って時にはこちらの同盟国を寝返らせようとするので敵がこちらの安保同盟国に援助を始めたらすかさず援助を行いましょう。特にエセルフィンが狙われ易いので要注意です。

主な外交関係は下記の通りです
無関係・・・何も条約を結んでいない状態です。
友好条約・・・印象値100で締結できます。とりあえずの相互不可侵条約のような物です。
通商条約・・・印象値150で締結できる両国間の民間貿易の活性化を進めるための条約です。資金の調達効率が上昇します。
安保同盟・・・印象値200以上で締結できる軍事同盟です。これを結んでいる国同士は自由に艦隊を通行させることができます。
交戦国・・・文字通り戦争をしている相手です。援助をして印象値を上げることで講和も可能です。

ちなみに安保同盟を結んでいる相手と戦争をしたい場合はまず安保同盟破棄→通商条約破棄→友好条約破棄→宣戦布告の順番に行わなければいけません。さもないと安保同盟と結んでいる他国との印象値が激減してしまいます。




司令官について

艦隊は司令官を配属することによって始めて機能を発揮します。 ゲームスタート時に10人の司令官がいますが、彼等には得手不得手があり、それぞれの適正を考えて艦隊を編成して司令官を配属させないといけません。
司令官には全ての能力がバランスよく高いオールマイティタイプと特定の能力が高く、その他が低いと言う得手不得手のはっきりしたタイプが存在します。スキルの表示はわかり易いのでそれを見て艦隊を編成しましょう。
ゲーム開始時は10人ですが、シナリオが進むにつれ、新しく何人か加わるので作戦に応じて柔軟な人事を心がけると良いでしょう。



光の真王伝説とは?
霊星ゴルゴダで穢れを知らない処女が誰にも見つからずに999日祈り続けたら乱世を救う真王が108人の聖なる同志と共に現れるという伝説。その真王こそ、第2次銀河帝国の始皇帝・クレアの生まれ変わり、クレア=ヤングリーフであるというもの。
・・・なのだけどクレアの母・マリアはベルセリアの元首・ガーディ=グリステオにその伝説をあまり意識しないようクレアに諭して欲しいと頼んだらしく、クレア当人もあまりその伝説を本気にしていない。また、母マリアもどういう事情か知らないがバルディス星系の遙か彼方にあるエクスマード星系に行ったらしい。